爬虫類にしか起こらない行為「脱皮」。
私たち人間で言えば垢を落とす行為に似ています。
古い角質を落として、新しい角質に生まれ変わるためにとても大事な行為が脱皮なのです。
爬虫類にとって脱皮することはかなり大変な行為なため、その大変さから食欲が急激に落ちます。
生態をよく知らないと「あれ、病気なのかな?!」と思いますが、きちんと脱皮について知れば安心できるので、ぜひ読んでくださいね。
人間にも脱皮がある
私たち人間も含め、動物には「真皮」と「表皮」をいう二層に分かれて皮膚が形成されています。
表皮は体から刺激などを守るためにある大切な役割をしており、よく耳にする「ケラチン」を分泌しています。
このケラチンとは、表皮の下にある真皮を守るためにとても大事な役割をする物質で、人間で言えば髪の毛や爪に多く含まれています。
人間はこのケラチン分泌行為を常に体の中で行われていますが、トカゲはこの分泌行為をするのに一定の休息期間があるのです。
従って分泌行為である「脱皮」というがとても重要な行為ということになるのです。
よって、脱皮にはかなり体力も使うため、脱皮中や脱皮前は食欲が落ちてしまうのです。
脱皮不全にならないために
脱皮不全とは脱皮する過程の途中で、トカゲ自体に体の異常があったり、飼育環境が良くない場合に起こりうる現象です。
トカゲの脱皮不全として多いのは指先に脱皮した皮が残ってしまうことが多いようです。
脱皮した皮が残ってしまうことで、皮膚呼吸ができなくなり、最悪の場合壊死してしまいます。
かといって、よく脱皮している途中で脱皮の手伝いとして皮を剥いでしまう飼い主がいるようですが、これはトカゲにとってかなりのストレスを与えることになりますので絶対にやめてください。
脱皮不全にならないために、日頃から飼育環境を適正にする(乾燥に弱いので霧吹きで湿らせておくなど)とそういった症状になりません。
脱皮した後の処理は?
ヤモリなどの両生類は脱皮した皮を食べて処理するようですが、トカゲは脱皮したそのままの状態で置きます。
ですが、置きっ放しにしているとカビやダニが湧く原因となるので、速めに処理しましょう。
ただ、捨てる際も脱皮した皮をそのままゴミ袋に入れて捨てると、中には気持ち悪いという人もいるので、新聞紙などでくるんで、見えなくして捨てるというマナーも忘れずに行ってくださいね。
まとめ
今回は脱皮についてでしたが、トカゲを好きな人の多くはこの脱皮しているときが好き、脱皮した皮を捨てられないなどなかなかマニアックな意見も目にしました。
トカゲに限らず脱皮する生き物は場合によっては脱皮した後になくなるケースもあるくらい、命がけで行う行為です。
絶対に邪魔をしたりストレスを与えないで優しく見守っていてくださいね。