カナヘビを飼育していると産卵を体験する可能性がありますが、そこで気になるのはへこんでいる卵を見かけることです。

普通とは明らかに違う状態ですが、カナヘビの卵はへこんでいるものが割と多く発生します。

飼い主さんからすると気になってしまうでしょう。

今回はこの卵のへこんだ理由と対処についてご紹介しますので、もしへこんだカナヘビの卵を見かけた場合には参考資料として下さい。

へこみのある卵を見つけた場合の対処

カナヘビの卵は特に異常がなくてもへこんだ状態で産卵される場合があります。

カナヘビの卵の殻はとても柔らかく、母親は複数の卵を産むので体内でへこんでしまったか、産み落とした時の衝撃か、または産卵した卵を母親が踏みつけたためにへこんだ可能性があります

胎児が卵の中で生育していれば成長と共に卵のへこみは直っていきますので、成長を促すために卵の周囲に水を多めに散布するのが効果的です

卵の中の胎児は殻に無数に開いている小さな穴から水分を補給しながら成長していくため、気化した蒸気を吸収するという方法で水分補給をするので、やり過ぎと思うくらい水を与えても大丈夫です。

卵を乾燥させてしまうと生育に大きく影響するので、この水分補給はとても重要な作業になります。

ただし、卵に水を直接かけてしまうと呼吸するための穴が水で塞がれたりするので、水の補給は卵の周囲にだけ与えるということを心掛けて下さい。

卵のへこみが時間が経っても変化しない場合

卵のへこみは通常は中にいる胎児が成長してくれれば自然に直っていくのですが、いつまで経ってもへこみが戻らない場合は、あまりいい現象とは言えません。

へこみが治らない原因として最も多いのは、卵が無精卵で中に胎児がいない場合です

カナヘビの卵は孵化するまでに産卵時よりも二倍程度大きくなり、その過程でへこみが解消されていくのですが、無精卵というのは卵の中に胎児がいない状態なので、いくら待っても卵は大きくならないのでへこみも解消しないのです。

また胎児がいたとしても、生育が上手くいっていないことも有り得ます。

卵には上下があり、この向きが入れ替わっていると胎児は呼吸ができなくなってしまいますし、胎児は温度変化に弱いので、急激な温度の変化で生育に支障をきたすということも発生します

カナヘビの卵は30~40日程度で通常は孵化するので、数日間様子を見て卵のへこみに変化が起きないようであれば、胎児の生育に問題が起きた可能性が非常に高くなっています。

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卵のへこみが解消されない場合の対処

いつまで経っても卵のへこみが直らないと胎児が生育していない可能性が高く、卵の表面にカビが繁殖してきます。

このカビが卵に生えているのを確認したら、胎児の生育は絶望的なので直ぐにその卵を取り去って下さい

カナヘビの卵の生育環境は高温多湿となるので、カビにとっては最適な環境です。

そのため胎児が卵の中で生育していてカビが生えていない卵であっても、近くで別の卵にカビが生えるとそのカビが移動してきます。

カビというのは菌糸を延ばしていくので胎児の呼吸のために開いている卵の殻の表面を覆い、卵の中にいる胎児が呼吸困難を起こしたり、カビは毒素を放出するので、それで胎児に影響しないわけがありません。

一つの卵にカビが生えたために、他の健全な卵も被害を受けることはよくあります。

卵にカビが生えると残念ながらいい結果は得られないので、他の卵の安全のためにケージから出しましょう。

まとめ

カナヘビの正常な卵というのは、薬のカプセルタイプの錠剤と似た形状をしています。

それが変形しているということは、胎児に何らかの影響を与えているのは間違いありません。

へこんでいる卵があっても絶対に胎児が生育しないわけではありませんが、生育しない確率の方が高くなっています。

飼い主さんはそんな卵を見つけたら注意し、早めの対応をお願いします。

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