爬虫類に多いこの病気。
爬虫類は歩くときに、頭が最初に障害物にあたるため、鼻から眼球周辺に大きな外傷を受けやすくなります。
外傷は皮膚の下に膿ができてしまいます。
この外傷のことを慢性皮下腫瘍といいます。
今回はこの病気についてお話ししたいと思います。
人間でも似たような病気がある
臀部慢性膿皮症といい、肛門や臀部に赤いしこりができ、放っておくと次第に炎症がひどくなり、しこりも大きくなるそうです。
この病気の場合、治療法は薬の投与と幹部を手術で切除するのですが、トカゲに起きる慢性皮下腫瘍もこの病気と似ていて、発症したら手術と薬の投与で様子を見ます。
トカゲの慢性皮下腫瘍は繰り返し起きる
トカゲの生態上、この病気は避けられないのです。
慢性皮下腫瘍になると必ず膿を持っているため、動物病院では必ず感染症など悪いものがないか調べます。
繰り返し起きているトカゲには特に注意しなければ最悪の場合、命を落としてしまう危険性があるので、いつもと違うと感じたら早めに動物病院の受診をおすすめします。
ちなみに慢性皮下腫瘍にトカゲがかかっても、人間にうつるということはないので安心してください。
トカゲから人間に感染する病気はあるのか
トカゲなど爬虫類から人間に感染する病気はいくつかあるので注意しましょう。
代表的な例としては「サルモネラ菌」です。
サルモネラ菌をもったトカゲの排出物をさわり、消毒をせず食べ物にさわると、その細菌が体の中に入り、下痢や嘔吐、重症化した場合は敗血症にまでなってしまう恐ろしい病気をトカゲを含む爬虫類は持っています。
他にもボツリヌス病やレプトスピラ症などあまり耳にはしませんが、怖い病気をもっているので、日頃から観察することが大事となってきます。
まとめ
外傷に限らずトカゲは人間のように口に出して痛いなど言わないため、なかなか変化に気づきにくいものです。
なので、エサをあげたときいつもと様子が違うなどこまめにトカゲを見て飼い主が変化に気づくことが大事になります。