トカゲはヘビと同じ有隣目の爬虫類でトカゲ亜目に属します。
よくトカゲの原産地はどこか疑問に思う方もいると思いますが、前にもふれたようにトカゲは世界中に4000種類以上が生息しておりそれぞれ違った生態を営んでいることから原産地の特定は無理と言えるでしょう。
トカゲの先祖は恐竜ともいわれていますが、地球上に現れたのはジュラ紀または三畳紀後期ともいわれています。
しかし、確たる証拠もなく議論が絶えないのが現状です。
なんで二股?ヤコブソン器官ってなに?
トカゲに限らず爬虫類では舌が二股に分かれている種族がおり、時折チロチロと出している光景をよく見かけますね。
その代表例がヘビですが、舌が二股になっている点、常時出し入れしている点で類似してますが、実は同じ目的があっての事なのです。
それは、舌を出すことによって臭いを嗅いでいるのです。
人間は鼻で吸気した臭い成分を感じ取りますが、トカゲやヘビはヤコブソン器官という器官で臭いを感じているようです。
チロチロと出した舌ににおい成分を絡ませて口腔内(上顎あたりに左右1対である)にあるヤコブソン器官に送り込むのです。
一応トカゲにも鼻の穴はありますが、臭いを感じるのはそこがメインではないようです。
舌が二股に分かれているのもヤコブソン器官が左右1対(鼻の穴のように2つ)になっているのでそれぞれに送り込む際、舌が二股になっていることが理にかなっているからです。
また、舌が二股になっていることで、臭いを立体的に感じ取ることも可能なのです。
人間の視覚や嗅覚のように感覚器官が左右に離れていると、音の聞こえ方や物の見え方に奥行きが生じ、距離感をつかみやすいのと同じです。
よってトカゲは舌を出しながら臭いの出どころを探ったり、敵の臭いを察知しそれとは逆の方向に逃げるといったことも可能になります。
まとめ
トカゲに限らず有隣目にはヘビのように舌を出して周りの状況を感じ取る能力のある種がいます。
それらを担っているのがヤコブソン器官です。
カメ目やワニ目では残念ながらその器官を進化の過程で捨ててしまったようで機能していません。
トカゲも一部の種のみがヤコブソン器官を有していますが、多くがムカシトカゲのよう退化して機能しなくなったものも多数います。
進化の過程ではヘビよりトカゲの方が先輩なのに便利そうなヤコブソン器官を捨てたのはトカゲの方が早いのは不思議な感じがしますね。
不思議なトカゲの舌。
まだまだ神秘な部分があるかもしれませんね。