「エニグマ」。
西洋で「謎」という意味の単語であり、大戦時にナチス・ドイツが用いていた暗号機の名前としても有名な言葉です。
ヒョウモントカゲモドキの中には、この名前で呼称される品種が居ます。
美しい体の模様がある代わりに、先天性の神経障害を持って生まれる個体も多いと言われています。
ここでは、そんなエニグマの特徴と神経障害について書きます。
エクリプス エニグマ
Before→After
左の個体#レオパ#ヒョウモントカゲモドキ pic.twitter.com/7yFlnfEvhe— Tom Factory (@A_Stelth) 2016年6月14日
ヒョウモントカゲモドキのエニグマの主な特徴とは
彼らエニグマの特徴は、まず体表の模様にあると言っても良いでしょう。
体の模様は複雑で水彩画のような色彩をしています。
体表の斑点の数が歳と共に変化することもあり、不規則に出現します。
一匹ずつその模様は異なっており、その「不規則な模様」をそのまま遺伝させるのは、困難であると言われています。
次の特徴は遺伝上の特徴です。
彼らの外見上の特徴は優性遺伝します。
エニグマとノーマルを交配させた場合、二分の一の確率で子供にエニグマの特徴が表れます。
最後に行動上の特徴。
エニグマは時折、首を傾げるような仕草をします。
個体によってはこの行動を起こすが故に、餌を食べるのが困難になる個体も居ます。
ヒョウモントカゲモドキのエニグマの神経障害について
さて、このエニグマという品種。
上にも書きましたが、神経障害を持って生まれる個体が多いです。
エニグマの血統自体に神経障害の因子が含まれており、高確率で子孫に遺伝します。
彼ら、ヒョウモントカゲモドキに見られる症状は「目の焦点が合わずに暴れ回る」、「ひっくり返り、そのまま起き上がれない」、「いつも落ち着きがなく、動いている」などです。
首を左右に振り続けたり、首を上に傾げ続けたりするだけではなく、餌までの距離感が掴めず、よく転倒するなどの症状も見られます。
旋回行動と言って、猫のそれのように自分の尻尾を追って、その場でぐるぐる回るなどの異常行動も症状には含まれます。
重篤化した場合、餌を食べることも、水を飲むことも、脱皮も出来なくなります。
強制的に餌を食べさせることもできなくなると、打つ手はありません。
まとめ
以上が、エニグマの主な特徴と神経障害についての概要です。
しかし、一度飼うと決めたのであれば、例え神経障害になる可能性があるからという理由で、手放すのだけは止めてください。
彼らだって、望んでそのように生まれたわけではありません。
人間側の勝手な都合で捨てるのであれば、最初から飼わなければ良いだけです。
相手も生き物です。
その命の重みをしっかりと認識したうえで、判断を下すのが大事なのではないのでしょうか。