卵というと特に上下は関係ないように考えてしまいますが、カナヘビの卵には上下がちゃんとあり、それを間違えると孵化が行われない可能性が出て来ます。

カナヘビの卵は飼育をしていなければ見る機会はほとんどありませんが、飼育で卵を孵化するには扱い方がとても重要になってきます。

飼育をしていれば子孫を残したいと飼い主さんであれば思うでしょうから、今回はカナヘビの卵の上下についてご紹介しますので、卵から飼育をするときに役立てて下さい。

カナヘビ クル病 症状 治療

カナヘビの母親の卵に対する扱い方

カナヘビの母親はトカゲと違って、産卵した後は何もしません。

卵を温めたり幼体に対して授乳したりしないだけでなく、卵に対して全くの無関心で踏みつけたりしてしまうので、飼育を行っているのであれば卵は母親から引き離しておく方がいいでしょう

孵化させるために必要なのは温かい環境なので、卵を入れたケージは急激な温度変化が起きないように一定の温度内で生育するように心掛けて下さい。

自然界での産卵は6~7月ごろに行われるので、人間が飼育をする際にはそのころの気温に合わせてやれば大丈夫です

温度が高すぎると乾燥してしまいますし、寒いと卵の中の胎児の生育が遅れてしまいますので、少しでも早く孵化してもらいたいのであれば、温度管理をきちんと行う必要があります。

ケージに温度を調節できる機器を入れて置けば手間が省けるので、できるなら購入して利用した方が失敗がなくていいでしょう。

カナヘビの卵に上下はあるのか

動物が産卵する卵の多くは上下の向きが存在しています。

卵の上の部分には空間があり、胎児の体に胚ができるとこの空間がなければ窒息してしまうので、上下の向きを逆にしてしまうとこの空間が潰れてしまいます

動物の卵の殻には空気や水分が透過するような微細な穴が開いていて、そのために卵の中にいる胎児が生育できるのですが、卵の内部にある空間が下にいくと胎児は自分の体の重さと内部の液体で呼吸できなくなるのです。

それを防ぐために鳥類の親は定期的に卵の向きを変える転卵という行為をしますが、カナヘビの親は何もしないので飼育をしていのであれば飼い主さんが向きについては注意する必要があります。

飼育下では産卵された卵を親とは別のケージにするので、その作業の時に向きが逆にならないように慎重に行って下さい。

スポンサードリンク

カナヘビの卵の上下の見分け方

カナヘビの卵は産卵直後であれば上下の向きが違っていても大丈夫ですが、卵の中にいる胎児が成長して胚を形成したら、ちゃんとした向きにしていないと呼吸困難になってしまいます。

カナヘビの卵はよほどの飼育の経験者か知識を習得していなければ、外見を見ただけでは判断はとても困難です。

そこで簡単に区別する方法としては、産卵した直後は上下が正しいので直ぐにマーカーなどで向きを記しておいて下さい

印を付ける前に卵が動いたとしたら、卵を持ち上げて照明の光に照らすとと中が透けて見えるので、そこで空洞になっている部分が上部になので印をつけるというやり方もあります。

この方法の注意点としてはカナヘビの卵はとても柔らかいため、照明に当てるために持ち上げる時には卵を傷つけないように、細心の注意を払いながら慎重に行って下さい。

そして、できるなら卵にはあまり触れない方がいいので、この方法はあまりしないことをおすすめします。

まとめ

カナヘビを卵から育てるのは、飼育の中で最も困難だと言えます。

カナヘビに愛着を持てば卵から育ててみたいと考えますが、経験不足の飼い主さんではやはり失敗が多くなっています。

野生のカナヘビを捕獲して、それが偶然にもお腹に卵を持っていたのなら仕方ありませんが、飼育の経験が浅いのであれば最初は成体から飼育を行って、少しずつ知識と経験を積み重ねてから卵の飼育をする方がいいでしょう。

スポンサードリンク