カナヘビは爬虫類なので卵を産みますが、一般的な大きさは20cm程度なので卵はとても小さいものを産みます。
カナヘビの卵は自然界では滅多にみることができませんが、飼育をしていてその気になれば見る機会はあるでしょう。
飼育で卵から生育したいと考えている飼い主さんであれば、卵についての知識は持っていなければ困るので、カナヘビの卵の色と大きさについてご紹介しましょう。
カナヘビの卵の色
カナヘビの卵は透明に近い白色をしています。
これはどんな個体でも同じであり、それほど変化はありません。
正常な卵であればそこから胎児の成長に合わせて卵も大きくなり孵化をしますが、問題なのはカナヘビが割と無精卵を産む種類だと言うことです。
無精卵とは卵の形状はしていますが、中には受精していない卵子がいるだけなので胎児として成長することはなく、そのまま何も変化が起きません。
そこで注意して欲しいのは無精卵であるとカビが繁殖してしまうので、少しずつ卵の色が変化していくということです。
カビというのは人間でも目にする一般的なものであり、無精卵の卵に繁殖するカビも緑や青いような色をしています。
もしも、卵の表面にカビと思われるような色の変化が起き始めたその卵は、直ぐに取り去って下さい。
カビは順調に生育している他の卵にも影響を与えて生育を阻害してしまうので、この卵の表面に起きる色の変化はとても重要になってきます。
カナヘビの卵の大きさ
カナヘビの卵は産卵した直後は8mm程度でとても小さく、それから幼体が生まれてくるとは思えないでしょう。
しかしカナヘビの卵は特別な機能を持っていて、鳥類のように硬い殻ではなく伸縮性のある柔らかい殻をしています。
幼体で卵の外に出る頃には中にいる胎児は5cmほどの大きさに成長していて、卵の大きさは最初のときよりも1.5~2倍まで大きくなっています。
カナヘビは成体になると20cmくらいの体長となりますが、その半分は尻尾なので体そのものはそれほど大きくないのですが、一度の産卵で複数の卵を産むために卵はどうしても小さくなってしまいます。
飼育をしていると卵にも遭遇する機会があるかもしれませんが、その小ささに卵の存在を見過ごす可能性もあるので注意していて下さい。
カナヘビの卵で色と大きさの重要性
カナヘビの卵は中で生育している胎児の状況を知るための重要な情報源になります。
カナヘビの卵は胎児が生育すればそれと同時に大きくなるので、胎児が順調に生育しているのか判別ができますし、無精卵で中で胎児が生育していなければ大きさは変化しません。
卵の色も無精卵かどうかを区別する大事な要素になります。
通常は半透明な白色をしているのにそれが違っていると、それはカビが繁殖している可能性があり、カビは無精卵にしか繁殖しないので白い色をしていなければ無精卵を疑ってみて下さい。
飼育を行う中で特に難しいのは、卵を孵化させて幼体を誕生させることです。
しかし、カナヘビの卵は他の動物ではあまり見られない視覚的な変化を表してくれるので、その変化さえしっかりと分かっていればうまく孵化させる可能性が高くなります。
基礎的な情報は調べることはできるので、後は実際の飼育で経験を積み重ねて独自の知識を突き重ねてみるといいでしょう。
まとめ
どんな生物であろうと、人間が別の種類の動物が産んだ卵から幼体を誕生させるのはとても困難な作業です。
カナヘビはオスとメスを飼育していれば産卵は起きやすいのですが、卵の世話を親は一切行わないので、世話に関しては飼い主さんしかできないため責任は重大になってきます。
しかし孵化をして幼体の姿を見るのは飼い主としては至福の喜びですから、最初は苦難の連続でしょうがやり遂げて下さい。