カナヘビは名前にヘビが付いていますがトカゲの仲間です。

カナヘビとトカゲは一見しただけではどちらなのか分かりにくく、日本では地域によってカナヘビのことをトカゲと呼んでいるくらいです。

しかし生態の面から見ると色々な所で違いがあって、両者が全くの別の種類であることが理解できます。

今回は生態からカナヘビとトカゲの違いについて紹介していきましょう。

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カナヘビとトカゲの幼体の頃の違い

カナヘビとトカゲは成体になると見分けがつきにくくなるのですが、幼体の時ははっきりとした違いがあります。

成体になるとどちらも茶系統の体色になります。

カナヘビは幼体から体色に変化がなくてずっと茶色なのですが、トカゲは幼体のときには黒と白が入り混じった体色に光沢のない銀色っぽい青色の尻尾をしています

茶色というのは土や枯れ葉の上を移動する際には保護色になって同化してしまうので、天敵から見つかりにくいというメリットがある色です。

カナヘビは山林や原っぱに行くと多く生息していますが、近くにいても動いてくれなければその存在に気付かないほどです。

トカゲの幼体のころが茶色ではないのは、幼体時代はほとんどを土の中で暮らしていてあまり外に出ないからでしょう。

動物の体色には周囲の環境に溶け込んで発見されにくいようにしているという特性があり、異性にアピールさせるために奇抜な色を持った個体もいますが、多くは保護色としての意味合いが強くなっています。

見分けがつきにくいのは成体になってからの話であり、幼体のころは全く違うので直ぐに分かるようになっています。

カナヘビとトカゲの住んでいる場所の違い

カナヘビとトカゲは住んでいる場所が異なっています。

山や原っぱなどでよく見かけるトカゲは多くがカナヘビであり、トカゲは滅多に人の目に触れることがありません。

成体になると体形や色が似ているのでカナヘビとトカゲを混同してしまうのですが、実際には成体のトカゲを自然界で見るのはとても難しいことなのです。

トカゲは地面の中で生息する動物であり、外に出るのは餌を探しに行くときや日光浴をするためです

トカゲの種類はカナヘビもトカゲも日光浴が大好きなのでトカゲも当然日光浴をするために外に出ますが、それ以外では柔らかい土の中に潜って生活しているので、成体では見つけにくくなってます。

大きな石や倒木を持ち上げると地面に小さな穴が開いていることがありますが、その穴はトカゲの巣穴の可能性があります。

カナヘビはこのような巣穴の作り方をしていないので、そこからして生態における違いだと言えます。

カナヘビは屋外でしか生息していませんが、トカゲはほとんどを土の中で暮らしているという大きな違いがあります。

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カナヘビとトカゲの外見の違い

カナヘビとトカゲは一見すると同じような外見をしていますが、細かく観察すると外見でも違いがあります。

どちらも敵に捕まると尻尾を切り離して逃げるので、尻尾が再生しきっていない時期では違いが見つけにくいのですが、何もない状態では尻尾の長さはカナヘビが体長と同程度と長く、トカゲは体長の半分しかありません

皮膚も違っています。

触るとカナヘビはザラザラとサメ肌のような皮膚をしていますが、トカゲはつるりとしていて、ひっかかりのようなものが感じない皮膚となっています

舌先もカナヘビはヘビのように先端が二股に分かれていますが、トカゲは人間のように先端が分かれていない舌をしています

カナヘビは目の上にしかまぶたがありませんが、トカゲは人間のように目の上下にまぶたを持っています。

細かく見ると外見的にも違いを持っているカナヘビとトカゲなので、同時に見る機会があれば見比べてみても面白いでしょう。

まとめ

動物というのは姿が似ていても、その生態まで同じということはありません。

外見にしても、よく見れば違っているものです。

これからは山や原っぱで見かけるのはカナヘビで、トカゲには出会える確率は極めて低いと知っていれば、不意に出会っても間違うことはないでしょう。

どちらも人間に危害を加えたりしないので、日光浴をしていたら観察してみてどちらなのか判断してみて下さい。

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